第24回『このミス』大賞受賞作品 龍犬城の絶対者
『龍犬城の絶対者』犬丸幸平
北京の紫禁城で日本人の男が
贋作づくりにはげんでいると
腹の肉を削ぎ死亡した宦官が密室で見つかる……
最終選考委員コメント
「少年廃帝と若き日本人絵師との交流を軸にした日常描写は魅力たっぷり。この時代のこの場所をピンポイントで選んだ着眼はすばらしく、たいへんユニークな歴史ミステリーに仕上がっている。」
→ 大森望
「過酷な運命を強いられた少年皇帝と異郷で孤立しがちな若き日本人画家の絆が育まれていくありさまが素晴らしい。」
→ 香山二三郎
「当時の紫禁城を知らない読者とほぼ同じ目線の主人公のため、物語世界に入りやすい。連作形式で謎もバリエーションに富んでおり、かつ、この舞台ならではの謎となっている。」
→ 瀧井朝世
犬丸幸平(いぬまる・こうへい)受賞コメント

締切二ヵ月前、浅田先生の『蒼穹の昴』を読み、胸が熱くなった。
私も清朝を舞台にした小説に挑戦したいと思いましたが、何も知識がない状況。いつもの自分なら時間や実力を言い訳にして諦めていたかもしれません。しかし春児(蒼穹の昴の主人公)が、何度も助けてくれた。彼が自分の未来をその手で切り開いたように、私も小説家になるという不確かな夢を自分の手で切り開きたかった。小説には人の心を動かす力があると信じています。















