第14回『このミス』大賞受賞作品 一色さゆり
『神の値段』一色さゆり(いっしき・さゆり)
【あらすじ】
人前に姿を見せない前衛芸術家・川田無名
唯一その正体を知るギャラリー経営者の死
果たして無名に隠された秘密とは?
最終選考委員コメント
「業界描写が実に読ませる。『このミス』大賞初の美術ミステリーとして自信をもって推薦したい」
→ 大森望
「謎のアーティストの設定が光っているし、美人オーナーのキャラも立っている」
→ 香山二三郎
「専門知識に彩られた美術関連のディテールには厚みがあり、人物造形を含め、筋の運びも達者」
→ 茶木則雄
「美術界をめぐるエピソードの数々が興味深く、それらを生かした不可解な謎をめぐるサスペンスとして、秀逸である」
→ 吉野仁
一色さゆり(いっしき・さゆり)受賞コメント
これまでにないアート・ミステリーを目指して、とにかく夢中になって楽しく書きました。そして書き終えてから、この物語は実在のアーティストや伝説的事件におおいに依っていることに気がつき、アートそのものの面白さに改めて圧倒されました。未熟な原稿を拾いあげてくださった選考委員や宝島社の皆様、この物語に着想を与えてくださった皆様にまずは深く感謝しつつ、今後この何倍もいいものが書けるよう全身全霊頑張ります。