第12回『このミス』大賞受賞 八木圭一

『一千兆円の身代金』八木圭一(やぎ・けいいち)

(応募時タイトル:『ボクが9歳で革命家になった理由』)

【あらすじ】

政治家の孫が誘拐された。
身代金は日本の財政赤字額の991兆円。
犯人の狙いは? 決着は?

【最終選考委員コメント】

「インパクトは抜群。これほどストレートな社会派もないだろう。」
大森望


「奇抜な誘拐サスペンス。ひとりひとりの視点から描かれる語りワザもあり。」
香山二三郎


「かつてこれほど、共感すべき誘拐犯がいただろうか。受賞作に相応しい、第一級の“憂国”誘拐ミステリー。」
茶木則雄


「『現代日本の世直し』に相応しい、大きなスケールで前代未聞の誘拐劇。」
吉野仁

八木圭一(やぎ・けいいち)受賞コメント


この国の不可思議な財政問題にノンフィクションで挑み続けてきましたが、力及ば
ず、徒に年月だけが流れました。それがまさか形を変え、ミステリー小説として世
に出ることになろうとは…正に〝事実は小説よりも奇なり〟です。
財政学をご教授くださった恩師、応援してくれたゼミ仲間、小説を書く楽しさを教
えてくれた友人、そして、未熟な作者の可能性を買ってくださった選考委員の皆さ
まにこの場を借りて心よりお礼申し上げます。