第9回『このミス』大賞
独創的な世界観を秀逸に描ききった『完全なる首長竜の日』が大賞に、優秀賞には、新味のある題材を用いた『ラブ・ケミストリー』(応募時タイトル『有機をもって恋をせよ』)と、普遍的なテーマを取り上げ、力強い筆致を見せた『ある少女にまつわる殺人の告白』(応募時タイトル『羽根と鎖』)が選ばれました。経緯は最終選考委員による選評をご覧ください。
第9回『このミステリーがすごい!』大賞は、408作品の応募があり、1次選考(20作品通過)、2次選考(6作品通過)を経た最終候補の中から、大賞が決定いたしました。賞金につきましては、大賞賞金1,200万円、優秀賞賞金は200万円をそれぞれ均等に分配します。受賞作品は全て単行本として刊行されます。
第9回『このミス』大賞受賞作
『完全なる首長竜の日』乾緑郎(いぬい・ろくろう)
少女漫画家の和淳美は、植物状態の人間と対話できる「SCインターフェース」を通じて、意識不明の弟と対話を続けるが、淳美に自殺の原因を話さない。ある日、謎の女性が弟に接触したことから、少しずつ現実が歪みはじめる。映画「インセプション」を超える面白さと絶賛された、謎と仕掛けに満ちた物語。